野良猫でも野良犬でもない、野良〇〇
動物ネタその3。
数年前の話。明け方、聞きなれない動物の鳴き声で目を覚ましました。
「ぼおっ、ぼおー」・・・低く、唸るように、なにやら不気味です。なんだこれ?
やけにデカイ蛙でもなし、もちろん哺乳動物でもないよなあ・・・。じゃあ鳥?・・・・だとしたらかなりでかそうだし・・・。
母親に聞いたところ、数日前から聞こえはじめたとか。
しかし正体わからずです。あんな声はじめて聞いた、と申しております。
その声のほうに探しに行ってもまるで見当たりません。家族中で頭を傾げました。
しかし、その正体は唐突に現れました。
その日の昼。仕事から帰って、外の水道で手を洗い、家に入ろうと振り向くと、そいつが目の前にいたんです。
「どわああ!!!」そりゃあもうでかい声で叫びました。
身の丈1メートル、翼を広げると1.5メートルはある七面鳥が湧いて出たんですから。(!!!)
顔色がなんと気持ち悪い。赤とか青とか紫とかあって。
七面鳥っていう位ですから当然ですが・・・。
なによりでかい。目の前で音も無く立ってました。
私の叫び声で家の者がどたどた出てきました。
「なんだ、どうした?・・わっ!!!」それを見て家族でびっくりです。
私は農業系の高校、大学に行っていましたから、少々の野良者には驚かないつもりでした。
野良にわとりとか、野良モルモット、野良うさぎ、野良マウス、野良ヤギ・・・。
明らかに実験動物が逃げ出した奴なので、違う意味でかなり問題ありそうですが、それにしても
野良七面鳥とは・・・・。
きっとペットとして飼育してたのが手におえなくなって田んぼに放置したんでしょうな。なんと迷惑な。
さっそくひっとらえ、御用となりました。
抵抗するかと思いきや、人に慣れていると見えて、あっさりしたもんです。
とりあえず、犬用のゲージに入れ、どうしたものか考えることにしました。
すぐに「家で飼う」という選択肢はなくなりました。餌をすごく喰う。とんでもない大食漢。
たぶんにわとりの10倍以上食います。これを捨てた人の気が少しわかりますな。卵生むわけでもなし・・・。
ぼおぼおうるさいし。
結局、近所の「宮沢湖」という湖のほとりにある小さな動物園に引き取っていただきました。
この夏にぶどう狩りに来た折に、見に行ってみるのも面白いかもしれません。