国際電話

今年の一月のコラムでばあちゃんを登場させたら、思い出した話がありました。
またうちのばあちゃんの話ですが・・・。

06年版のコラム「アメリカのぶどう」でもふれましたが、若旦那は以前約一ヶ月ずつ、三回アメリカに行きました。
たしかこれは87年の事ですので、もう20年も前の話ですね~。

たった一ヶ月なんですが、外国で過ごしていると、なにやら自宅の事が気になるもんです。
当時Eメールなんてものは無かった時代なので、自宅と連絡取るとしたらエアメールか国際電話。
エアメールは筆不精の私としてはすぐ却下。
第一、書いたとしても往復10日くらいかかるので、返事が来ても、すでに帰国しているおそれがあります。

残る選択肢は国際電話。
当時、公衆電話から直通のコレクトコールを自宅にかけることは出来ませんでした。
(今もそうなのか知りませんけど。)
アメリカの電話交換手につないで、日本の相手からOKをもらって初めて通話ができます。
そこで問題。何を隠そう、私は英語がヘタ。
のべにして三ヶ月もアメリカに行ってるのに、いまだにたいして喋れんとはまったくたいしたもんです。

向うの電話交換手は当然英語を話すので、私も英語で会話しないといけません。
いやあ、ドキドキしました。電話で英語を話すなんて。
対面しているならジェスチャーでどうにか通じるんですけどねー。
根性据えてやてみましたよぉ、国際電話。

「あいどぅらいく とぅ おーばーしーず ろんぐでぃすたんす これくとこーる」
…と思いっきりジャパニーズアクセントで
「コレクトコールで国際電話かけたいんじゃが」と交換手に伝えました。

「どこの国どすか~?」 「日本ですぜ~」と英語でやりとりして、

交換手が「電話番号言っておくれやす~」と言うので

「えーっと、ぜろよんに・・・いやゼロフォーツーナイン…」
…自宅の電話番号が英語で出てこない~!!
・・・そういうもんです。

で、どうにか電話の呼び出し音が鳴ってます。  ガチャ、と受話器を取る音。
「もしもし~」っと出たのはうちのばあちゃん。

すると交換手が「長距離のコレクトコールがコヤノさんからかかってますが、つないでいいべか?」
と、やけに素早い英語で言いました。

するとばあちゃんは「お、お、お・・・」

私は「そうそう、OKって言ってOKって!そうすれば電話つないでくれるから」
と、こっちの電話から言ってました。

すると、ばあちゃんは「お、お、お・・・・ガチャン!ツーツーツー・・・」

切るな!!!

交換手がくどく呼び出しましたが、二度とでませんでした。
いやー、同情されちゃいました、交換手に。

私がせっかく苦労して電話してるのに~・・・しくしくしく(泣)・・・・

帰国してばあちゃんに国際電話の話をすると
「外人から電話があるときは俺じゃねぇ時にしてくれ」と言ってました。

それは無理だと思うんですが。

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